こんにちは。第一エージェンシーのデジタルマーケティングブログ担当です。
今回は、ここ数年でビジネスブームとなっている「サブスクリプション」について、お話ししたいと思います。
サブスクリプションとは
「サブスクリプション」とはビジネスモデルのひとつです。一般的には、従来のように「商品を購入するごとにその代金を支払う形」ではなく、「製品やサービスなどを一定期間利用するための料金を支払う形」のことを指しております。多くの方々は、「定額料金でサービスが使い放題になる」と理解されている方も多いかと思いますし、それがサブスクリプションビジネスの中では最もスタンダードな形となっています。
「サブスクリプション」の語義範囲は流動的で、定義や見解によってその境界線が異なるケースもあることから、「一般的には」という枕詞を付けております。広義で捉えるならば「定額料金でサービスが使い放題」以外のサービスでも、サブスクリプションに含まれるケースがあります。例えば、電気代・水道代・ガス代・携帯料金など、従量課金型(使用量に基づいて料金が変動するタイプ)のサービスも広義のサブスクリプションに含まれます。
その一方で、サブスクリプションを考えるにあたっては、料金体系や課金方法の変化だけに注目するのではなく、顧客との繋がりを意識することが大事だと言われています。長期的なサービスとしてサブスクリプションを導入する場合には、販売方式(料金体系)を定額制にしたからといって必ずしも成功する訳ではなく、どうやって会員数や契約数を増やすのか、その部分をしっかり考えないと黒字転換は厳しくなります。
また、新規契約件数を伸ばすのと同時に、解約件数をどれだけ低く抑えることができるかが非常に大事だと言われております。提供するサービス内容やコンテンツを継続的に工夫していかないと、単発のコンテンツだけでは短期での解約を避けられない可能性が高まります。
今流行りのサブスクリプション
さて、「サブスクリプション」という言葉を聞いて、皆さまは具体的にどんなサービスを想像されるでしょうか? やはり、「Spotify」や「Apple Music」に代表される音楽配信サービスや、「Hulu」や「Netflix」といった映画やドラマなどの動画配信サービスが挙げられるのではないでしょうか。
今までは、欲しいCDやDVDを都度買ったり借りたりする形だったものが、家に居ながらスマホやタブレットで好きな時間に自由に見たり聴いたりできる利便性が、世界中の多くのユーザーに支持されています。月額1,000円前後という価格帯が、シングルCD1枚の価格と近しいことからも、いかにお手頃価格であるかが分かると思います。今春からのコロナ禍による外出自粛というライフスタイルの変化とも相まって、導入数が大幅に伸びています。
サブスクリプションの成功例
先に紹介した音楽配信や映像配信のサービスが最も浸透した成功事例ではありますが、サブスクリプションの成功事例として紹介されるのが、AcrobatやPhotoshopなどのソフトウェアで有名なアドビ社です。アドビ社は2013年にそれまでのパッケージ販売からサブスクリプション方式での販売に方向転換しました。開始当初こそ苦戦したものの、2015年以降は順調に売上を伸ばすなど、現在も好調を維持しています。
他の分野でもサブスクリプションモデルへの転換が徐々に図られており、コロナ禍で一時的に足踏みしたものの都市圏を中心に急拡大した24時間フィットネスジムや、逆にコロナ禍で都市圏を中心に拡大した自動車のサブスクリプションなど、様々なサブスクリプションでの成功例を耳にするようになりました。
サブスクリプションの急速な広がり
前述の通り、サブスクリプションが様々な分野に広がりを見せていますが、音楽配信や映像配信以外に、どのような分野で取り組みが開始されているのでしょうか? サブスク特集などの記事でも紹介されておりますが、主なカテゴリを以下に列挙します。(もちろん下記以外にも沢山あります)
既存事業の調子が上がらず、新たな起爆剤としてサブスクリプションへの新たな取り組みを開始されるケースもあれば、先般からのコロナ禍で対面営業を制限され、サブスクリプションへの転換に力を入れる企業もあったりするなど、転換の要因はさまざまです。
さて、今回はサブスクリプションの概要と、最近の導入例を中心にご紹介しました。後編では、いざサブスクリプションを自社商品やサービスで導入したいと思ったときに、どういうことを事前に考える必要があり、どのような準備が必要になるのかを中心にお話ししたいと思います。後編もお楽しみに。
まだサブスクリプション前編ではありますが、サブスクリプションに興味をお持ちで、もう少し詳しい話を聞いてみたいというお客様がいらっしゃれば、ぜひ弊社までお問い合わせください。