2019年から日本でも提供されはじめた Googleしごと検索(Google for Jobs)。求人情報に特化した検索機能で、Googleが収集した求人情報が検索結果画面に目立つかたちで表示されるようになっています。

今回は、Googleしごと検索について企業の採用担当者、Web担当者が知っておくべきことをまとめました。

Googleしごと検索からの応募までの流れ

求職者がGoogleでキーワード検索すると、まず3つの求人情報が表示されます。詳細画面に進むとさらに多くの求人情報にアクセス、比較しながら条件にあう求人を絞り込んで情報元ページ(企業の採用ページや求人ポータルサイト)に移動して応募するという流れです。

Google Japan Blog よげり

Googleしごと検索は広告ではないので掲載料はかかりません。Googleしごと検索を活用して、広告や求人サイトに頼らずに求職者を自社サイトに集客し応募を獲得できるようになれば、採用コストを下げることにもつながります

Googleしごと検索はどんなときに表示されるのか

ユーザーが求人情報を求めているとGoogleが判断した場合に、具体的には次のようなキーワードで検索されたときによく表示されているようです。

  • 職種・業種 + エリア
  • 職種・業種 + 雇用形態
  • 職種・業種 + 求人(採用、仕事)
  • エリア + 雇用形態
  • エリア + 求人(採用、仕事)
  • 雇用形態 + 求人(採用、仕事)

広告に頼らず採用系のキーワードで検索結果の上部を狙うことは、現在とても難しくなっています。「企業名 + 求人」での検索、有名企業でなければほとんどありません。Googleしごと検索によって、今までリーチできていなかった求職者にもアピールできるようになるかもしれません。

余談ですが、Internet Explorer 11では表示されないようです。 最新のブラウザであれば PCでもスマートフォンでも問題なく表示されるので、ふだんIE11で検索している方は、ChromeやFirefoxで検索してみてください。

Googleしごと検索に掲載するには

Googleしごと検索は広告ではありません。Webサイトの検索エンジンと同じように、Googleが求人情報が掲載されているWebサイトの情報をクロールして評価し、検索結果に表示させています。

ただし、単に求人情報を掲載してもGoogleしごと検索のクロール対象にはなりません。Webサイト側にGoogleしごと検索に対応した仕組みと運用が必要です。

求人情報ページの構成

まず、求人情報ページ(募集要項)が1ページ1職種という構成になっていること。1ページに複数職種の募集要項を掲載しているWebページはGoogleしごと検索に対応することができません。以下のような構成になっていれば、基本的には大丈夫です。

募集要項一覧
  └営業職(福山本社)
  └ 企画・マーケティング(広島支社)
  └ アートディレクター(岡山支社)

これはIndeedに出稿する場合も同じなので、Indeedに対応したページ構成であれば、Googleしごと検索にも対応した構成になっていると言えるでしょう。

構造化データ

次に構造化データ。構造化データとは、検索エンジンに対してページ内の情報をわかりやすく確実に伝えるタグのことです。求人情報ページに構造化データとして「職種名/求人概要/求人開始日/会社名/会社のURL/勤務地/給与情報」等を追加しなければなりません。ページの更新情報をGoogleにすばやく伝達する仕組みも必要でしょう。

運用・管理はCMS、ATSを活用

ただ、募集職種が多くなると募集要項ページの制作・管理も煩雑になります。構造化データの追加には専門的な知識の必要になるので、WordPress等のCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)にGoogleしごと検索の対応できる仕組みを組み込んだり、対応したATS(採用管理システム)を活用すれば、だれでも求人情報を更新できるようになります。

Googleしごと検索からの流入を確かめるには

専用の管理画面はありませんが、Google Search ConsoleとGoogleアナリティクスを使えば、Googleしごと検索からの流入状況を確認することができます。

Googleしごと検索での表示順位は、求人情報ページのコンテンツしだいですから、流入状況を分析し求人情報ページを改善し続けることが重要です。

サーチコンソール

Googleしごと検索に対応すると、サーチコンソールの検索パフォーマンスレポートの「検索での見え方」タブに、「ジョブのリスティング」が出現します。ここには求人情報の表示回数やクリック数、クリック率、掲載順位が表示されます。また、拡張の「求人情報」では、エラー情報や有効な求人情報を確認できます。

Googleアナリティクス

集客 >すべてのトラフィック > 参照元/メディア と進み「google_jobs_apply」というキーワードで絞り込むと、Googleしごと検索のトラフィックを分析することができます。

まとめ

Googleしごと検索は、企業と求職者の重要な接点になっていくと考えられます。サービスの仕組みを理解し、Googleしごと検索をどのように活用できるか検討してみてください。


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